離着陸中の航空機が飛行場内および周辺を飛んでいる鳥と衝突すること。コクピットの風防にぶつかると、場合によっては風防を破って機内に飛び込むこともある。また胴体各部に付いているセンサーに当たると正確な飛行情報を得られなくなるなど、深刻な被害を及ぼす。多い事例としては、エンジンが鳥を吸い込むものがあり、その結果エンジンに故障が生じ、パイロットが意図的に行うケースも含めて、鳥を吸い込んだエンジンが停止するケースが少なくない。ただ、ジェット旅客機は、双発機で一つのエンジンが鳥を吸い込んで停止した場合、それが離陸中であっても安全に離陸を継続でき、緊急着陸を行えることが実証されないと、実際の運航に使用することはできないよう規定されている。
2009年1月15日には、アメリカのニューヨーク州で、離陸直後のUSエアウェイズのエアバスA320が、左右のエンジンでほぼ同時にバードストライクを起こし、全エンジンが停止するという事態に陥った。機長は、近くのハドソン川に緊急着陸を決心、機体に大きな被害を及ぼさずに不時着水に成功し乗っていた乗員・乗客155人は全員が無事であった。
日本では14年に、東京国際(羽田)空港で195件、関西国際空港で72件、大阪国際(伊丹)空港で60件、那覇空港で59件、新千歳空港で57件、福岡空港で51件、北九州空港で49件、成田国際空港で48件など、合計1967件のバードストライクが発生している。