2008年5月に開発が決定された中国独自開発の単通路双発ジェット旅客機。中国商用飛機有限責任公司(COMAC)が製造を行う。158~180席のC919-200を中心に、胴体を短縮して130席級にするC919-100、延長して190席程度とするC919-300の3タイプが計画されていて、エアバスA320ファミリーやボーイング737ファミリーと同級の機種となる。アメリカやフランスの企業も一部のシステムなどを供給し、エンジンはCFMインターナショナルが開発するLEAP-1Cが使われる。11年11月24日には基本設計作業が完了し、12年には詳細設計も終えた。初号機は15年11月2日にロールアウト(完成)して公開された。この初号機は17年5月5日に初飛行して約4200時間の飛行試験の後、2021年に中国の型式証明を取得する計画である。これまで中国の旅客機は、アメリカとヨーロッパの型式証明を取得できていなかったため、中国の証明を認定している極めて限られた国でしか運航できていない。C919では、ヨーロッパの証明を取得することも目標にしているが、実現の可能性は不明だ。各タイプ別の詳細データは発表されていないが、C919-200は、標準型で最大離陸重量が7万7300キログラムで航続距離5555キロメートルになるとされている。15年12月の時点で517機の確定受注を得ている。