都市圏空港の福岡空港では、今後の需要の増加に対応するため、新空港の建設、滑走路の増設、近隣空港との連携の三つの方策を検討していた。このうち新空港の建設は、空港処理能力の抜本的な解決につながり、また福岡市への騒音問題や容積率制限の撤廃などにつながる解決策とされたが、新宮沖の埋め立てには巨額な建設費が必要で、また利便性が低下することなどから、2009年4月に福岡県と福岡市は滑走路の増設を指示する決定を下した。現在の案では、2500メートルの新滑走路を既存の2800メートルの滑走路と210メートルの間隔で並行して設けて、36%程度の年間発着枠増加を実現するというものになっている。工期は約7年、総工費は約1800億円の計画である。ただ現在も、将来的な新空港建設を目的とした調査は行われていて、新滑走路が完成(供用開始目標は2024年)する前に、再び新空港建設が議論される可能性はある。