MOS‐FET(金属・酸化膜・半導体FET)の一種であるが、通常のMOS-FETと異なり、表面の電極から電子を注入し、基板側に電流を流す構造になっている。このためゲートの電圧駆動による使いやすさ、高速スイッチング性能など、MOS-FETの特徴を保ちつつ、オン抵抗の大幅な低下を可能にした。その結果、最近になり家庭用のインバーターなどの比較的小さいものから、鉄道、自動車などの大電力応用まで広く使われるようになった。特に家庭用の応用には、半導体技術の進歩による駆動回路、保護回路と一体化したインテリジェントモジュール化にともなう低価格化が大きな駆動力になっている。