太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する素子。半導体のpn(またはpin)接合の光起電力効果(光電効果)を利用するものでは、単結晶および多結晶半導体を用いる結晶型と基板上にアモルファス半導体薄膜を積層したアモルファス型に大別できる。GaAs(ガリウム・ヒ素)系単結晶で、約25%と効率の高いデータが出ているが、高価なため宇宙用など限られた用途に使われている。主に実用化されているのはシリコンを使ったシステムで、発電効率は結晶で20%程度、アモルファスでは12%程度。現在家庭用などに販売されているのは結晶型で、寿命は約20年。アモルファスシリコン電池は古くから電卓の電源用として実用化されていたが、近年、効率と耐久性が著しく向上した。また超格子構造、光閉じこめ構造(フォトニック構造)、異なる半導体層を積層して高効率化するもの(タンデム型)や、有機色素を用いる色素増感太陽電池といった新型太陽電池の開発も活発に進められている。