みずからは製品を設計せず、ファブレスなどの設計会社が設計したチップを製造する会社。台湾のTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited)あるいはUMC(United Microelectronics Corporation)などが主な例である。事業規模は年間売り上げがTSMCで1兆円近くと、世界第5位程度、UMCで4000億円程度と世界15位程度になっており、世界の半導体製造メーカーとしても大規模である。製造を請け負うだけで販売のリスクがないため、高い利益率が見込める半面、常に最先端の技術を提供できないと顧客を失うという危険性もはらんでいる。また、自社のプロセス技術を顧客に公開し、設計に必要な設計ルールを提供する必要もあるため、標準的な技術を用意する必要がある。TSMCは最先端の45nmプロセスを既に確立して顧客に公開するなど、世界の半導体技術を牽引(けんいん)するほどになっている。