電圧をかけたり、ガスを吸着したりすることにより、光の透過率を変化させることができる、ガラス板をベースにした部材。ポリマーフィルムをベースにした調光フィルムも製品化されている。状況に応じて視線をさえぎるためや、日差しをさえぎることで室内の温度上昇を防ぐなどの用途で使われている。透過率を変化させるために液晶、エレクトロクロミック材料(エレクトロクロミズムとは、電圧をかけると分子の構造が変化することにより透過率が変化する現象)、ガスクロミック材料(ガスクロミズムとは、水素化・脱水素化により透過率が変化する現象で、調光ガラスの場合には水素ガスの供給をオン・オフすることによって動作させる)、電界で向きが変わる配向粒子を封入した素材などがガラスやフィルムと組み合わせて用いられている。建物の窓や室内のパーテーション、映像用スクリーン、列車の運転席と客室間の仕切り、航空機の窓、自動車のサンルーフなどで利用が始まっている。これらの他に2枚のガラス板間にハイドロゲルと呼ばれる材料が封入され、温度が上がると白濁する自律応答型調光ガラスも開発されている。