風の運動エネルギーで風車を回して電気エネルギーに変換するシステム。風から取り出せる風力発電の出力は、理論的には空気密度と風車ローター面積に比例し、かつ風速の3乗に比例する。風車は、プロペラ型で代表される水平軸方式とダリウス型の垂直軸方式に大別でき、これまでのところ大きな出力が出せるプロペラ型のほうが数多く建設されている。これまで建設された風車の単機出力は100~300kWが中心であったが、最近は500~2000kW規模の風車が主流になりつつある。また、発電機を多極にする風力発電方式も注目されている。それは84極の多極発電機でインバーターによって交流/直流/交流変換を行って連続可変速回転で発電されるため、増速歯車が不用になり騒音が小さくなるだけでなく、低風速に対しても低出力で発電でき年間の稼働率を高める特長がある。