坑井の掘削により存在が確認できている原始鉱量のうち現在の技術と経済性で掘削できる可採埋蔵量をいう。一般には、埋蔵量というと可採埋蔵量を指すことが多い。石油は1.688兆バレル、天然ガスは185.7兆m3、石炭は無煙炭(anthracite)、瀝青炭(bituminous coal)、褐炭(lignite)で0.892兆トンと推定されている(出典:BP統計2013)。確認埋蔵量を年間の生産量で割った値である可採年数は、石油、天然ガス、石炭でそれぞれ50.3年、55.1年、113年となる。可採埋蔵量は、技術進歩や燃料価格によって値が変わり、確認埋蔵量、推定埋蔵量、予想埋蔵量の順に判明の確度は小さくなる。究極可採埋蔵量(ultimate recoverable reserves)は、残存している可採埋蔵量に、これまで生産した累積生産量を足し合わせたものである。石油の究極可採埋蔵量は2.2兆バレル程度で、そのうち8750億バレルがこれまでに消費されている。可採埋蔵量は回収技術の進歩によって増大する。石油の場合、地下の地圧やポンプによって回収できる資源量は原始資源量の30%以下、水やガスを使って地下の油を押し上げて回収する二次回収技術を使えば35%程度、さらに界面活性剤や水蒸気を吹き込んで回収する三次回収法を使えば50%近い資源が回収できると考えられている。