通常の原油に比べ超重質で硫黄分が高く流動性のないヘビーオイル、オイルサンド、オイルシェールと呼ばれる石油系資源をいう。ヘビーオイル(heavy oil)は、ベネズエラにあるオリノコタールに代表される生産性は低いながら坑井によりくみ上げられる重質油である。オイルサンド(oil sand)は、坑井ではくみ上げられない比較的深度の浅い砂層中にある硫黄分に富んだ重質油で、タールサンドとも呼ばれる。オイルサンドから採収される油をビチューメンあるいはサンドオイルという。ビチューメンとヘビーオイルの資源量は地下に潜在的に存在する量である原始資源量で4.4兆~7.3兆バレル、可採埋蔵量で約1兆バレルとされている。賦存地域は世界中に広く分布しているが、カナダ、ベネズエラ、旧ソ連に全量の約9割が埋蔵している。オイルシェール(oil shale)は腐泥岩の一種で、油母頁岩とも呼ばれている。石油と石炭の中間に位置する資源で、石油や天然ガスになる前の未熟成のケロジェンを80~90%含んでいる。オイルシェールの資源量は、正確な調査が行われていないために不明確ではあるが、世界エネルギー会議の資料によると原始資源量で3兆~3.5兆バレル、可採埋蔵量で約3300億バレルと推定されている。