バイオマスとは、エネルギーや原料に使うことができる動植物資源、およびそれらを起源とする廃棄物の総称である。具体的には、森林、穀物、草、動物糞尿、海洋植物などの農林・畜産・水産資源や、産業、都市、汚泥などの廃棄物である。地球上のバイオマス資源量は、乾燥重量で1兆8000億t(トン)、純生産量は1700億tといわれている。バイオエネルギー(bioenergy)とは、バイオマスエネルギーとも呼ばれており、バイオマスをエネルギー資源とみなして、燃焼などの化学反応によって得られるエネルギーを意味する。バイオエネルギーは、利用の形態から在来型バイオエネルギー(traditional bioenergy)と新型バイオエネルギー(modern bioenergy)の2種に分類できる。前者は、家庭などにあるコンロや暖炉など小規模設備の燃料に使われる非商業エネルギーで、後者は主に産業用のボイラーやガスタービンといった近代的な高効率の設備で使用される商業エネルギーである。