電動機を動力発生源として推進する自動車。電動機を駆使する電池の種類には、蓄電池(二次電池)、燃料電池、太陽電池があるが、一般に蓄電池を使った自動車を電気自動車と呼んでいる。電気自動車は、古くから遊園地のゴーカート、屋内荷物搬送用のフォークリフト、ゴルフ場のゴルフカートなどとして利用されてきた。また、架線から電力を供給して走るトロリーバスも広義な電気自動車に含まれる。電気自動車がガソリン車やディーゼル車に比べて普及しなかった理由は、蓄電池の出力や時間あたりの重量が大きく寿命が短い、そしてコストが高かったためである。しかし、最近は鉛蓄電池よりは軽量で大電力を蓄電できるリチウムイオン電池などの新型蓄電池の開発、石油価格の高騰によるガソリンやディーゼル燃料の上昇、それに地球温暖化対策が追い風となって、電気自動車導入への関心が高まっている。普及が期待される電気自動車としては、軽自動車などの小型車、普通乗用車ではガソリンエンジンと蓄電池を組み合わせたプラグイン・ハイブリッド、市内を走行する急速充電式のトラックやバスなどがある。