水分子で構成された立体網状構造にメタンガスが閉じ込められた水和物の結晶で、低温・高圧で生成される。火を近づけるとメタンガスが燃えるために「燃える氷」とも言われている。カナダやシベリアの凍土地帯や海底下数百mの地層中に存在することが知られている。日本でも西日本地方の南海トラフや北海道周辺と新潟県沖などの海底に存在することが確認され、新たなエネルギー資源として開発が期待されている。国内外の地質調査によると、陸域で数十兆m3、海域で数千兆m3のオーダーの膨大な資源量が見込まれているが、生産方法はまだ技術的に確立されていない。また、採集時に温室効果ガスであるメタンが大気中に放出されると、地球温暖化が加速されるといった危惧もある。