電力需要に対して供給できる電力設備の余裕割合を指す。電力消費が最も大きくなる最大電力と、その時に供給できる電力設備の供給力との差を、最大電力で除した値である。式は、供給予備率[%]=(供給力-最大電力)÷最大電力×100で表される。電気は大量にためておけないために、気温の上昇や電力需要の急増、あるいは発電設備の計画外の停止などに備えて、発電できる供給力は想定される電力需要よりも常に余裕をもたせる必要がある。日本では、最大電力は夏季の7月か8月に発生するが、統計や計画の実務面から最大電力の代わりに最大3日平均電力(年間で電気出力が高くなった日を上位3日間とり、平均した値)を用いている。それに対する停電を起こさないための供給予備率の目安は、8~10%とされている。電気は出力が高い方から低い方へ流れるために、供給力は電力需要を上回っていなければならない。予備率が7%未満になると一般の需要家に節電を呼びかけ、5%未満になると供給遮断契約を結んでいる需要家に対して電力供給を制限し、さらに1%未満になると計画停電(輪番停電)を実施する。