オーダーメード医療(personalized healthcare)実現のために必要な試料(DNA・血清)や臨床情報を集めた保管施設であり、システムを指している。第1期のオーダーメード医療実現化プロジェクトでは29万9393人分の試料と情報を収集した。最近、欧米が進めているバイオバンクの標準化研究を踏まえて、国内でも六つの国立高度専門医療研究センター(ナショナルセンター)が、主要な疾患の解明と治療法の開発を目的に、共同でナショナルセンター・バイオバンク・ネットワーク(NCBN ; National Center Biobank Network)を構築した。他にも、京都大学では、臨床応用に使用可能なHLA(ヒト白血球抗原)のタイプ別iPS細胞のストックを構築しており、日赤を通じて献血者からの協力も受けられるような体制づくりを進めている。