地域住民などのように共通した因子(要素)を持った集団(コホート)を対象に、その個々人の遺伝子の差異(SNP)を調べ、それと相互作用する生活習慣を遺伝統計学的に見つけ出す研究のこと。総合科学技術会議は、2011年度の科学・技術重要施策を定めたアクション・プランを公表し、この中の1つに「ゲノムコホート研究と医療情報の統合による予防法の開発」が盛り込まれた。20年を目標に、ゲノムコホート研究で得られる疫学情報と電子化された医療情報の統合により、治癒困難な疾患に関する原因因子の解明を目指している。大人数を対象に長期にわたる追跡調査を必要とする大規模コホート研究は、海外では一般的な手法であるが、日本ではこれまで実施されていなかった。