Pharmacology(薬理学)とGenomics(ゲノム学)を合わせた造語で、「薬理ゲノム学」とも呼ばれる。ファーマコゲノミクスは、治療薬への反応に影響するゲノム上の遺伝子多型を明らかにし、医療などに応用することを目指した学問と定義される。また、ゲノム情報に基づいて「個の医療」と「創薬研究開発」を目的とした、特定の疾患群に対しての有効性と副作用を探索・開発するためのアプローチ法でもある。
アメリカ食品医薬品局(FDA)はいち早くPGxのガイドラインを作成し、また多くの製薬企業がPGxの考え方で臨床試験を実施している。一方、日本では現在、医療現場に適したガイドライン作成が進められている。課題として、検査結果が重要な個人遺伝情報であるため、その意味を誤解がないように、わかりやすく説明する必要性が指摘されている。