患者の血液から単球を分離し、体外で樹状細胞と呼ばれる免疫細胞に分化させた後、がん抗原で活性化して再び患者の体内に戻す治療法。免疫細胞療法(immuno-cell therapy)の一つ。体内に戻った樹状細胞は、がん抗原の情報をTリンパ球に伝え、情報を受け取ったTリンパ球は細胞傷害性T細胞(CTL)となり、がん細胞が出しているMHCクラスI上の同じがん抗原を認識して攻撃するようになる。我が国では、先進医療(advanced medical care)としては承認されているが、標準治療法としては承認されていない。一方、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、デンドリオン社の樹上細胞ワクチン「プロベンジ」を前立腺がんの治療薬として2010年に承認している。