ヒトの細胞を入れた動物の胚(受精卵から分裂した初期の個体)のこと。クローン人間の作製につながることから、2001年施行のクローン技術規制法に基づく指針で、集合胚の培養期間に制限を設け、ヒトや動物の子宮に移植することが禁止されている。しかし、移植用臓器の作製等、医療への貢献を理由に研究の規制緩和が求められ、政府の総合科学技術会議・生命倫理専門調査会は13年8月、集合胚を動物の子宮に移植してヒトの臓器を作る研究を容認する見解を発表した。これを踏まえて、文部科学省は指針を改定して、14年をめどに研究を認める方向で検討に入った。一方、生命倫理の議論や市民への説明が不十分との指摘もある。