不特定多数のコンピューターがネットワークを介してファイルを共有できるソフトで、P2Pソフト(P to P)、ファイル共有ソフト(file sharing software)ともいわれる。これをPCにインストールすると、ユーザーが公開を許可したファイルは、同ソフトが構成するネットワーク上に公開され、ユーザー同士が所有するファイルを相互に検索し、交換できるようになる。利用者の多くが、楽曲や映画、TV番組、ゲーム、PC用ソフトウエアなどの著作物を、著作権者の許可なく無償で交換する目的で利用しているため、深刻な著作権侵害を巻き起こしている。また2005~06年には、ファイル交換ソフトを標的としたウイルスによって、機密情報や個人情報の漏えい事件が多数発生し社会問題化した。サーバーを介さず、PC同士がバケツリレー式に直接データをやり取りするP2P(Peer to Peer)方式を基盤とするため、流出した情報の回収は不可能である。なおファイル交換ソフトには、共有されているファイルや利用者の情報はサーバーが一元管理し、ファイル転送のみをPC同士が直接行うタイプもある。(→「ピュアピア・ツー・ピアシステム」)