取引先や経営幹部になりすました詐欺メールによって偽の送金指示を送り、攻撃者が指定する銀行口座へお金を振り込ませる詐欺の手口。取引先等とやり取りしている業務メールの内容を盗み見ることで、送金担当者が本物と思い込んでしまうような偽の指示を出すことができる。詐欺の手法は大きく分けて二つ。取引先になりすます手法と、社内の経営幹部になりすます「CEO詐欺」がある。詐欺が発覚してもお金の回収が困難な海外の銀行口座を振込先として指定することが多いため「外国送金詐欺」といわれることもある。すでに海外では被害が深刻化しており、アメリカ連邦捜査局によれば2013年10月~16年12月の被害総額は約53億ドル(約5950億円)にのぼるという。17年には日本でも被害が拡大。大手航空会社が約3億8000万円を騙し取られる事件も発生した。