2018年1月にGoogleのProject ZEROチームが公開した、プロセッサに内包される三つの脆弱性。そのうちの二つがSpectre(スペクター)、もう一つがMeltdown(メルトダウン)に分類される。いずれもCPU性能向上のための「投機的実行(Speculative Execution)」に根ざしたハードウェアレベルの脆弱性で、Intel・AMD・ARM製品など多くのプロセッサに存在する。その影響は、PCやサーバー、スマートフォン、組み込み機器など広範囲に及ぶ。この問題を解決するためには、ファームウェア、OS、アプリケーションなどあらゆる階層で対処する必要があり、各社からパッチやアップデータが配布されているが、こういった対策によるパフォーマンスの低下も懸念されている。すでに、パッチやアップデータの脆弱性を利用したマルウェアも発見されている。