電気製品等でハロゲン元素を含まないことを指す。周期律上ではフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチンの5元素がハロゲンに属するが、この場合は塩素と臭素のみを指す。塩素と臭素は燃焼の初期段階で優れた酸素遮断効果、希釈効果を有するため、コストパフォーマンスに優れた難燃剤として各種工業製品の難燃性向上に寄与してきた。しかし1980年後半に燃焼時にダイオキシン類の発生が指摘されて以来、環境問題として取り上げられるようになった。EUは「特定の臭素系難燃剤」に対してリスク評価を開始したが結論は遅れたため、「全ハロゲン系難燃剤」を対象とした自主規制が先行する形となった。現在ハロゲンを禁止する法規は存在しないが、ハロゲンフリーをうたうことで製品の差別化をしたいというインセンティブが生産者側にあり、ハロゲンフリー化が進んでいる。電子基板では臭素、塩素がそれぞれ900ppm、臭素+塩素で1500ppm以下であればハロゲンフリーと規格化されており、その他の部位(ケース等)に拡大しようとの動きがある。