気候変動、生態系の破壊、資源の枯渇など地球的規模の問題が起きる中、持続可能な社会や開発の構築に貢献するための科学として、文部科学省が国連教育科学文化機関(UNESCO ユネスコ)に提案した、新たな科学分野。科学の発達は人類に数々の恩恵をもたらした反面、負の影響をももたらしたとし、世代間の衡平な処遇や先進国と途上国の格差是正に加え、全地球的な、非生物系をも含む地球システムの持続可能性という視点に立ち、問題解決をめざす。そのためには、自然科学のみならず人文・社会科学なども含めた科学者を総動員し、知の統合として科学全体をとらえ直す統合的アプローチが必要であるとしている。また、単なる異分野交流の学際研究(Interdisciplinary)ではなく、報道界など学界以外の社会との交流をも重視した超域研究(trans-disciplinary)となることも提言している。