一般には、表面コーティングにより新しい機能を持たせた表面をさすが、表面に微細構造パターンを形成し表面の特性を変えることにより、従来では予想もつかなかった機能を実現することもできる。たとえば、疎水性のラインの脇に親水性の微粒子を並べると水分子が親水性の微粒子に集合し、それが微粒子間を伝わって水路を作るようなことが可能になる。これは、アフリカの砂漠でカラカラに乾いた空気から水滴を作るゴミムシダマシにヒントを得たものである。耐久性や洗浄の問題が残るが、砂漠での水分の生成、マイクロ流路、汚れが非常につきにくい撥水コーティングなどへの応用が見込まれる。水が集中するところに薬剤などを入れることで、抗菌効果など新たな機能を持たせることもできる。