ICタグ(IC tag ; integrated circuit tag)あるいはICチップ(IC chip ; integrated circuit chip)ともいう。バーコードの数十倍程度の情報を書き込んだ、微小な半導体チップ。簡単な微細回路と外部と無線で情報やエネルギーのやり取りをするアンテナを備えている。微細化が進み大きさ0.05mm、厚さ0.005mm程度のものも実現されている。チップというより粉末の大きさで、紙などに容易に埋め込める。微細化することで、ウェハー(wafer ICの基板で、半導体の単結晶からなる円形の薄片)1枚から切り出せるタグの量が増え、最大の課題であるコストを削減する効果も期待され、買い物かごをレジに置くだけで瞬時に合計金額を出すシステムも夢ではない。初期的なチップは2005年の愛知万博「愛・地球博」で入場券の偽造防止に使用された。流通や販売に革命を起こすことが期待されているだけでなく、物品の廃棄過程を管理して環境に貢献したり、病院で患者や薬品の取り違いを防いだり、食品の生産地管理にも使用できるなど幅広い活躍が期待される。