古典的なものとして、全身麻酔や局所麻酔による無痛治療があり、外科手術をはじめお産のときの陣痛軽減などに広く用いられている。近年では、よりストレスのかからないストレスフリーな医療が始まっている。たとえば、神経繊維の末端が密集した痛点(pain point)より小さな無痛針(painless needle)を使用することによる無痛注射(painless injection)や、痛点より小さな無数の針が並ぶプレートを皮膚に押しつけることによって、必要な薬液を皮下へ注入するスタンプ型の注射も登場してきている。一方、歯科治療に際する痛みを軽減するため、超音波やレーザーを利用して歯石を除去したり虫歯の部分を削ったりする治療法も始まっている。神経幹に局所麻酔することによって、そこから分岐する神経の領域までも麻酔する神経ブロック(nerve block)なども、これに含まれる。