生体の内部構造を高精細かつ高速に観察するためのイメージング装置。多数のピンホールが並ぶ回転ディスクにレーザー光を照射することで、複数の平行な光をつくり、それらで試料を高速走査して共焦点画像を形成する。多点共焦点顕微鏡法(multi-focus confocal microscopy)の一種であり、生体分子や細胞内の動きの速い対象物の挙動を捉えることができる。2013年には、理化学研究所をはじめとする共同グループが、組織の深部にまで届く長波長の高出力パルスレーザーを用いた二光子励起法(two photon excitation 2個の光子により励起されることで発する蛍光を使う観察法)を組み合わせることで、従来に比べてより深い100μm(マイクロメートル:100万分の1m)まで鮮明に観測できる顕微鏡を開発している。観察部位からの反射光を軽減するように、従来と比べて、ピンホールのサイズを約半分、間隔を約2倍、集光レンズの直径を約2倍と調整することで、こうした深部観察を可能にした。