生体内での血管や、挿入された針の位置を検出・観察するための光ファイバー、超音波用水中マイクロフォンからなる光音響システムのこと。ユニバーシティカレッジロンドンのシャー・ウェンフェン博士らは、外科縫合の際の針の先端位置を知ることを目的に、特定の波長の光だけを取り出せるファブリ・ペロー・キャビティ(共振器)を先端に備えた光ファイバー超音波センサーを20ゲージ(約1mm)の外科用縫合針に挿入し、キャビティに衝突する超音波の変化を光ファイバーを通るレーザー光により画像化することに成功した。ファイバー先端のキャビティは、高分子圧電素子(PVDF、ポリフッ化ビニリデン)やピエゾセラミック結晶に2枚の金コートミラーを用いることで構成されている。in vivo(生体内)測定に用いた場合、通常の超音波センサーに比べ、原理的には、深さ方向で10倍深い5cm程度まで画像化できる。実際の使用には、光増感剤として金などのナノ粒子や蛍光色素のほか、FDA(アメリカ食品医薬品局)で認可されているインドシアニングリーン(ICG)が有効であることが報告されている。