鳥取大学の商標(同大学発ベンチャー企業の社名)。カニ殻など、甲殻類の外皮から多糖類であるキチン(chitin)を10nm~20nm(ナノメートル:10-9=10億分の1m)のナノファイバー(ナノメートルサイズの繊維)として取り出し、「マリンナノファイバー」と名付けて商品化している。キチンは、甲殻類や昆虫の外皮に含まれる物質で、ナノファイバー化することによって、キチン粉末では不可能であった、水などへの配合時に必須となる均一分散性も達成することができる。水に拡散するとゼリー状になり、その保湿効果を生かして、乾燥や外部刺激から肌を守る化粧水・乳液・美容液が一体化したオールインワンミルクの製品化につながった。ダイエット効果や整腸作用など健康面への効果も認められ、食品添加剤への展開をはじめ、傷の治療促進にも効果があるなど、今後、キチンをナノファイバー化したことで生まれた新たな機能・効用のさらなる活用が期待される。