惑星の内部構造や歴史を類似した惑星同士で比較し、惑星進化の一般的な姿を浮き彫りにしようとする学問。惑星には水星、金星、地球、火星のように岩石質の地球型惑星と、木星、土星、天王星、海王星のような水素、ヘリウムを主成分とする木星型惑星に大別される。地球型惑星の内部は、金属質の核とそれを取り巻く岩石質のマントルからなる(→「地球の成層構造」)。金属と岩石の割合は太陽から遠ざかるほど岩石質の割合が多くなる。また、硫黄のような揮発性成分も太陽から遠い惑星ほど多くなる。こうした違いは、原始太陽系星雲の構造とその物理、化学的性質によるものと考えられている。こうした惑星ごとの組成の違いは木星型惑星でも認められ、太陽から遠い天王星や海王星ほどメタンやアンモニアの存在度が大きくなっている。一方、惑星の進化は、惑星の大きさと深くかかわっている。大きな惑星である地球では熱的活動度が高く地震や火山活動が活発であるが、火星では火山活動は早い段階で終息したらしい。最近、火星表層環境に関する探査が進み、かつて火星表面にも大量の水があったことが明らかになってきており、形成当時の火星表層環境と地球環境の類似性に注目が集まっている。