地球外からやってきた固体物質。主に鉄ニッケル合金からなる鉄隕石、鉄ニッケル合金とケイ酸塩鉱物からなる石鉄隕石、岩石質の石質隕石に大別される。隕石中の金属鉄にはニッケル含有量が高く、鉄隕石はその含有量に基づいて分類されている。石鉄隕石は、鉄ニッケル合金とかんらん石の大きな結晶からなるパラサイトと、細粒のケイ酸塩鉱物の多いメソシデライトからなる。石質隕石は、一度融解して固化・分化した隕石であるエコンドライトと、未分化なコンドライトに分けられる。コンドライトにはコンドリュールと名付けられた直径1mm以下の球状の粒子が多数含まれている。隕石は、落下が目撃された落下目撃隕石と、地表で発見された発見隕石に分けられる。石質隕石は地表での風化に弱いので見つかりにくく、多くの発見隕石は鉄隕石である。南極大陸では、氷床上で大量の隕石(南極隕石)が発見されている。日本の南極観測隊は、ヤマト山脈などで大量の隕石を発見しており、世界最大の隕石保有国である。その中には、月や火星起源の隕石や、ダイヤモンドを含む珍しいユレイライトという隕石も見つかっている。