太陽表面における大爆発(フレア)などによって、惑星間空間の磁場にじょう乱が発生したり、大量のイオン化した粒子(プラズマ)が放出され、地球磁場に激しい時間変化が生じる現象。太陽表面でのフレアや大規模なプラズマの放出の影響は、1日から数日遅れて地球に到達する。地球内部のダイナモ作用によって生じる地球内部磁場は、棒磁石のような形をした双極子磁場で特徴づけられるが、これに太陽風が吹きつけ、地球磁場は太陽に面した方面では圧縮され、逆に太陽と反対側の方向に長く尾をひいた構造になっている。地球磁場と太陽風が衝突する面をボウショックという。太陽表面で大爆発が発生すると、太陽からやってくる荷電粒子が磁力線に沿って大気上層に入り込み、大きな電流が流れるとともに、高緯度地方では大規模なオーロラが観測される。また、電離圏にもじょう乱がおよび、電波による通信に障害が発生することがある。太陽表面でのフレアや磁気嵐を観測し、磁気嵐の影響を予測する試みを宇宙天気予報という。太陽活動には約11年周期の黒点変動が知られている。これは黒点数が出現する緯度や数の変動として現れるが、太陽活動度も変化し、太陽黒点数が多い時期には、太陽活動が活発化し、磁気嵐の発生頻度も高まる傾向がある。また、太陽光度も黒点変動にともなってわずかに変動している。太陽黒点の長期的消長は、地球の気候変動にも影響しているという学説もある。