希土類元素(レアアース)のほか、ニオブ、クロム、タングステン、コバルト、モリブデン、タンタル、マンガン、ニッケル、ストロンチウム、アンチモン、バナジウムなど、磁石や液晶などの生産に欠かせない金属資源。レアアースは、中国が戦略資源として輸出規制をかけたことで注目されるようになった。世界市場の約90%は、中国北西部の鉱山から産出されている。この鉱床は、原生代の炭酸塩岩層に生成された鉱床であり、微量金属元素が二次的に濃集したものである。レアアースは、カーボナタイトやアルカリ元素に富んだ花崗岩に濃集しており、こうしたマグマの活動は、アフリカの大地溝帯のような大陸性リソスフェアの活動にともなわれる。最近、日本の最東端の南鳥島近海の海洋底堆積物に大規模なレアアース鉱床が発見されて注目を集めている。