中央アメリカのカリブ海と太平洋を隔てる細長い陸地。約300万年前に形成されたとされ、それまで北アメリカ大陸にいた動物と南アメリカ大陸にいた動物が混ざり合ったことで、生物地理区が変化した。また、太平洋とカリブ海の海水の出入りが閉ざされたことで、気候にも大きな影響があったと考えられている。コロンビアの地質学者の研究グループは、2015年4月10日の「サイエンス」誌に発表した論文で、パナマ地峡の形成 が従来の300万年前から、1500万年前から1300万年前までの間にまでさかのぼるという研究成果を発表した。この研究結果は、それまで化石の記録に基づいて、地峡の形成が300万年前よりも古いと主張していた一部の古生物学者によって歓迎された。