プレート運動によって、2億年後に形成されるとされる未来の超大陸のこと。ノヴォパンゲア大陸(Novopangea)ともいう。現在のプレート運動が今後も続くとすると、北アメリカ大陸とアジア大陸を隔てている太平洋は縮小し、やがて2つが合体して大きな大陸となる。オーストラリア大陸やアフリカ大陸は徐々に北上を続けており、これらの大陸も合体するものと考えられる。
こうした予測に対し、過去の大陸移動の歴史から別の超大陸の出現を予測する研究者もいる。現在の大西洋は、古生代末に出現した超大陸パンゲアが分裂してできた新しい海洋である。さらに過去に遡ると、パンゲア大陸の形成前にヨーロッパと北アメリカの間には海洋が存在していたことが知られている。この海洋はイアペタス海(Iapetus Ocean)、あるいは古大西洋と呼ばれている。イアペタス海は、ゴンドワナ大陸との間にできた新しい海洋であるレイク海(Rheic Ocean)の拡大の影響を受けて、アヴァロニア地塊と北アメリカ大陸が衝突して消滅した。その後、レイク海も狭まってパンゲア大陸(Pangea)の形成へと至る。このように、北アメリカ大陸とヨーロッパは、衝突と分裂を繰り返してきたことから、将来的にヨーロッパとアフリカの西海岸に沿ってプレートの沈み込み帯ができて、現在の大西洋は縮小に向かい、やがてこれらの大陸が集まって超大陸が形成されるというわけである。この説で形成されるとされる3億年後の超大陸は、次世代のパンゲア大陸という意味のパンゲア・ウルティマ大陸(Pangea Ultima)や、パンゲア・プロキシマ大陸(Pangea Proxima)と名づけられている。