周期数秒程度の地震の揺れで、高層ビル、長大橋、石油タンクなどを大きく揺らす。関東平野、濃尾平野、大阪平野など、グラスにやわらかいプリンが入っているような地下構造を持つ場所では、遠方であっても大地震、巨大地震が発生すると、大きな長周期地震動が長く続く。2011年東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の際には、東京の高層ビルが大きく揺れたが、想定東海地震ではその2倍程度揺れると考えられる。また、800キロ近く離れた大阪府の咲洲庁舎の最上階付近で最大2.7メートル、約10分間揺れ、内装などが一部破損した。03年十勝沖地震の際には、長周期地震動によって、苫小牧のタンク中の石油が揺れてあふれ出し、火災を引き起こした。一般に被害がなくとも、高層ビルのエレベーターが停止したり、被害にあったりすることがある。「長周期地震動」と呼ばれるが、専門用語では「やや長周期地震動」という。