2010年のインドネシア、ジャワ島中部のムラピ火山(メラピ火山)の噴火。10月末より火砕流を伴う大噴火を起こし、11月3日に噴煙が高度18.3kmに達し、その後も噴火が続いている。死者は300人を超え、13万人以上が避難生活を送っている。雨期と重なったため、ラハール(火山泥流)による被害も加わった。一時はジャカルタ空港も閉鎖されるなど、周辺に影響が及んだ。ムラピ火山は、1930年の噴火で1300人の死者を出しており、国際火山学地球内部化学協会が「国際防災の10年」に危険な火山として指定した特定16火山の一つ。大都市ジョグジャカルタ中心部まで30kmの位置にあり、溶岩ドームの成長と崩落による火砕流発生を繰り返してきた。