断層帯は複数の断層からなるシステムを構成する。最大のずれを示す断層を主断層、それより小さいものを副断層と言う。活断層の場合、副断層は主断層がずれ動く際に常に同時に活動するわけではなく、活動した場合でもずれの量は主断層より小さい。最近、原子力発電所敷地内の断層において、炉心により近い位置にある副断層の存在が問題になる場合が多く、注目を集めている。また、隆起側に傾斜する逆断層の場合、主断層は地下深くに伏在し地表に現れず、地表付近に分布する活断層が副断層である場合がある。このような場合、断層の活動性を過小評価する恐れがあるので注意が必要である。