今後発生する大地震の場所、規模、時期などを予測するために、活断層について行われる調査。大規模な地震は、地表に地震断層や地殻変動を生じ、その痕跡は、地表近傍に位置する断層の活動として地質・地形に保存される。大規模な地震は同一の断層が繰り返し活動することによって発生するため、こうした情報は、将来発生する地震を知る上で重要である。活断層の位置や特性を知るためには、変動地形調査が有効であり、航空機から撮影した写真の判読が標準的に実施される。近年、航空レーザー測量なども用いられ、高精度化が図られている。地表まで活断層が到達している場合は、トレンチ調査とよばれる断層の発掘調査によって、活動時期やずれの量などが調査される。地下に伏在している場合には、ボーリング調査などが、地球物理学的な地下のイメージング調査と併用して実施されることが多い。地震による強震動や、津波などを予測するためには、より深い断層の形状についての情報が必要となり、石油探鉱で用いられる反射法地震探査などが行われることもある。