火山の噴火様式は、放出される噴出物の量や爆発の強さなどから、いくつかのタイプに分類されている。通常の爆発的噴火としてはストロンボリ式噴火、ブルカノ式噴火、プリニー式噴火があり、この順に噴火の強さや規模が大きくなる。ストロンボリ式噴火は、粘性の低い玄武岩質マグマによる比較的小規模の噴火である。噴煙の高さは数千メートルに達する。爆発的噴火を起こしにくい岩質のため、噴出物の中で細かい火山灰の占める割合は低く、溶岩片や火山弾を火口周辺に放出する。噴火は長期間にわたって継続する場合が多い。イタリアのストロンボリ火山に由来し、三原山の噴火はこの様式。ブルカノ式噴火は、イタリアのブルカノ火山に由来する様式で、ストロンボリ式より爆発的で規模が大きい。玄武岩質マグマに比べて、より爆発的な噴火を起こしやすい安山岩質マグマに多い。噴煙の高さは10キロメートルを超え、火山弾や火山灰を爆発的に放出する。日本の火山ではよく見られる噴火様式で、浅間山や桜島火山はこの例である。プリニー式噴火は、ローマ時代のベスビィオ火山の噴火を記述した博物学者、プリニウスに由来する。しばしば発生する火山噴火の中では最も規模の大きなもので、噴煙の高さは50キロメートルを超えて成層圏に達し、世界規模の異常気象の原因ともなる。流紋岩などの珪酸を大量に含む粘り気の大きな火山で発生する場合が多い。日本では、1707年の富士山の宝永大噴火や、83年に天明の大飢饉(ききん)を発生させた浅間山噴火などの例がある。