房総沖の日本海溝から、相模湾に至る西北西-東南東に伸びる全長約250キロメートル、水深約1000メートルの細長い盆状の地形。フィリピン海プレートが日本列島の陸側のプレートに沈み込む境界部を構成する。現在は、フィリピン海プレートはこの境界部で斜めに沈み込んでおり、1703年の元禄地震(M8.2)や1923年の関東地震(M7.9)を発生させてきた。2014年4月、地震調査委員会は相模トラフ沿いに発生する大地震の確率をとりまとめた。M8クラスの地震と、1855年の安政江戸地震(M7~7.1)や94年の明治東京地震(M7.0)のような一回り小さい地震の二つのグループに区分した。M8クラスの地震については、今後30年で発生する確率はほぼ0~5%と低いものの、後者の「プレートの沈み込みに伴うM7程度の地震」については、首都圏のどこかで30年以内に発生する確率は70%と極めて高い。