2014年11月22日(土)22時8分、長野県北部の北安曇郡白馬村を震源として発生したマグニチュード(M)6.7、(モーメントマグニチュード (Mw)6.2)の地震。小谷村、小川村、長野市で最大震度6弱を観測した。とくに神城地区での被害が大きく、家屋が倒壊し、死者は出なかったものの重傷 10人に及ぶ多数の負傷者が出た。震源が4キロメートルと浅い、逆断層型の地震である。震源断層の断層面は北北東-南南西方向に伸び、東に60度程度傾斜しており、白馬付近で南北に分かれる。この地震に伴って、とくに南の震源断層の延長部である約9キロメートルの区間に沿って地表地震断層が現れた。これは従来知られていた神城断層の一部とその北方延長部に相当する。最大変位量は上下方向に約90センチであった。 神城断層は、糸魚川-静岡構造線活断層系の北端部を構成する。地震調査推進本部によれば糸魚川-静岡構造線活断層系は、M8におよぶ地震が発生すると推定されており、約1000年の平均活動間隔と最新活動時期が762年の地震に対応することから、とくに中部の牛伏寺(ごふくじ)を含む区間については発生確率が高いと判断されてきた。今後のこの断層系についての調査観測結果に注目していく必要がある。