地震は地下深部の断層がずれ動いた時に発生する。地震が発生するのは通常地表から15キロ程度の厚さの地殻上部で、地震発生層と呼ばれる。地震発生層には上限もあり、やわらかい地層中では地震は発生しない。日本列島を構成する大陸地殻の場合、高温の状態では岩石が水飴のように変形するために地震は発生しない。地震発生層中の断層を「震源断層」と呼ぶ。通常、マグニチュード(M)6.8より大きな地震となる地震発生層全体を断ち切るような断層がずれ動くと、地表にも断層が現れる場合が多い。こうした断層を「地表地震断層」と呼ぶ。震源断層は弱面であり、繰り返し活動する。その活動の痕跡は、地形や堆積層中に残されることが多い。新しい地質時代である第四紀後期に活動し、今後も活動するとみられる断層を「活断層」と呼ぶ。活断層は、地形・地質学的な資料から判断され、活動履歴については断層の発掘調査と年代測定によって判断される。