本来は海岸を歩き、漂着物を集める趣味のことであるが、研究や学習としても行われる。この作業によって、海岸には意外な漂着物が届いていることがわかる。柳田国男が伊良湖岬で観察し島崎藤村の「椰子の実」の歌になったものである。日本の海岸には暖流として黒潮、対馬海流、寒流として千島海流やリマン海流のあることが知られている。この海流に乗って瓶やライター、発泡スチロールなどありとあらゆるものがいろいろな国から漂着している。黒潮の関係ではフィリピンや台湾、中国、韓国などの産物が、日本海では北朝鮮やロシアのものが届いている。これらの漂着物からは海流の流れや速度などの情報も得られる。神奈川県の葉山御用邸の隣の葉山しおさい博物館には相模湾の御用邸に流れ着いたものが展示されている。