1967~68年にアメリカのR.パーカー、W.モルガン、イギリスのD.マッケンジー、フランスのX.ル・ピションらによって主として地震の研究から提唱された学説。地球の表層は十数枚のプレートと呼ばれる100km程の厚さの板が回転しており、これらの板の相互作用によって造山運動、火山活動、地震活動などの地球科学現象が説明されるという考えである。プレートはリソスフェア(lithosphere 岩石圏)とよばれる、地殻と上部マントルを合わせたもので、海洋では60~100km程度、大陸では100~200km程度である。その下のやや軟らかいマントルの層がアセノスフェア(asthenosphere)に相当する。その下はマグマが付け加わって次第に厚くなる。プレートの水平方向の境界は海嶺(離れる)、トランスフォーム断層(すれちがう)、海溝(衝突する)である。海洋プレートは新生して拡大移動する間に冷えて重くなる。これだけの厚さのものが行き着く先で既存のプレートに衝突すると沈み込む場合が多い。プレート運動の原動力は、海嶺でのマグマによる押し広げと、沈み込み帯でのプレート(スラブ)の重みの増加である。海洋プレートの年齢は地磁気の縞状異常から2億年よりは新しい。