1965年、カナダのJ.T.ウィルソンは、中央海嶺系を横切る断層のあるものは断層形成後も断層の両側の中央海嶺系中軸部からの地球内部物質の噴き出しが継続し、両側への拡大伸張が続いているものと考え、このような断層に対してトランスフォーム断層と名付けた。この後、北米西岸のサンアンドレアス断層がトランスフォーム断層であることが明らかになった。ケーン断裂帯は大西洋中央海嶺の北緯24度付近に、アトランティス断裂帯は北緯29度付近にともに東西に6000km走る断裂帯である。海嶺とトランスフォーム断層の交点には地形的な高まりが見つかっている。これはメガムリオン(Megamullion)と名付けられたものでここからは超塩基性岩やガブロなど地殻下部や上部マントルを形成する岩石が得られている。