海洋生物の多様性、分布、個体数の変化を過去から現在にわたり調査・解析し、海洋生物の将来を予測する国連の国際共同プロジェクト。2010年はユネスコが設定した国際生物多様性年で、10月にCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)が名古屋で開催された。これは国際条約を結んだ国が集まる会議(締約国会議)で、多様な生物と生息環境を守り、その恵みを将来にわたって利用するために結ばれた生物多様性条約である。その一環として海洋生物センサスが実施された。80以上の国や地域から約2700人の科学者が参加し、00年から10年がかりで行われた。世界各地の海から新種の生物が6000種以上も見つかった。海洋生物の量はわかっているだけで約25万種、未発見のものを含めると100万種超である。日本近海で約15万6000種の生物が生息することがわかった。