熱帯に生息するサンゴ礁は様々な点で人類や海洋の生物に恩恵を与えている。サンゴは水温25℃、水深200mより浅い、濁らないきれいな水に生息する。これはサンゴ礁を形成する褐虫藻が生息できる条件である。そのために河川のあまり流入しない熱帯域の浅い海に発達している。サンゴ礁の発達する海域の水温が30℃近くかそれより高くなると、サンゴと共生していた黒っぽい褐虫藻は光合成ができなくなり、そこに生息できなくなり、サンゴ礁から離れてしまう。そのためにサンゴ礁が白く見える。1998年には太平洋、インド洋、航海、ペルシャ湾、地中海、カリブ海などで大規模な白化が起こり、海水温の上昇が原因であるといわれた。近年、地球温暖化がいわれているが、海水の温度が場所によっては高くなってサンゴの白化が顕著に起こっている場所がある。沖縄県の石垣島周辺では白保(しらほ)などが顕著である。サンゴの白化をなくすためいろいろな試みが行われている。