大陸で冬の間に降った雪が翌年の夏になっても解けないと、厚さが増して圧密を受け、やがて氷河になる。現在氷河があるのは、ヒマラヤ、アンデス、アルプスなど大陸の中の高い山や南極大陸、グリーンランドなどである。大陸にできた氷河は山を下って最終的には海へと入る。氷河が海岸で海へとひさしのように張り出しているのが氷棚で、氷河がこわれて海に漂っているのが氷山である。温暖化によって氷河の融解は早まり、多くの氷河が海岸線へ押し出ており、南極では氷の大陸棚である氷棚を形成している。そしてこれが崩壊を起こして無数の氷山が漂っている。1912年に大西洋を横断していたイギリスのタイタニック号は、グリーンランドから南下する氷山の一群に衝突して沈没した。世界最大の海難事故となった。氷山はそれを引っ張って乾燥地帯に持っていけば、重要な淡水の供給源になる。氷山は大きいものでは海水の流れの妨げになったり、生物の環境に深刻な影響を与えている。